セール・アンド・リースバックの仕組み

この記事はこんな方におすすめです

  • 物件をリースバックしたい人
  • セール・アンド・リースバックとは何かを理解したい人
  • 住宅のリースバックとは?
  • リースバックの仕組みを詳しく知りたい人

 セール・アンド・リースバックをしようと考えているけれど、リースバックが何なのかよく分からないという方は、この記事をご覧になったことでしょう。本記事では、リースバックの仕組みについて詳しくは記述していきます。最後までお読みいただければ幸いです。

そもそもセール・アンド・リースバック契約とはどのような契約なのか?"

 そもそも、セール・アンド・リースバック契約とは何なのか?しっかり理解できるよう、解説していきます。まず、セール・アンド・リースバック契約とは、自宅を使って資金を調達する仕組みの一つです。したがって、自宅を売ることによって、資金を調達し、次の新しい住宅所有者と契約を結び、これまで通り自宅に住み続けることができます。契約上は「マイホームを買い直す」ことができ、これが一般的に言われるセール・アンド・リースバックです。ただし、契約書に「自宅を買い戻すことができる」と書いてあるからといって、買い戻せるわけではありません。基本的には、契約時に自宅を買い戻す金額を提示されますが、契約時には自宅を買い戻すことは考えておらず、自宅を買い戻そうと契約書を見ると、売却時の1.1倍から1.3倍の金額を提示されているため、自宅を買い戻すことは "経済的に難しい "のです。人によっては、住宅の買い戻しが "経済的に難しい "と感じる場合もありますので、ご注意ください。

 冒頭で述べたように、リースバックの顧客は基本的に

・「住宅ローンが心配で、支払いがきつくても今の家を手放したくない」

・「まとまったお金が必要だが、引っ越しするお金も時間もない」

・「老後資金が必要だが、長年住んだ家を離れたくない。引っ越したくない」

・「老後資金が足りないが、長年住み慣れた家を離れたくない」

・「ご近所づきあいがあるので、このまま住み続けたい」

 などと考える方が多いです。そのため、「住み慣れた家に手を加えずに住み続けたい」という希望が多いことが事実です。このようなセール・アンド・リースバック契約のメリットは大きく4つあり、簡単にまとめると以下のようになります。

 

  1. 家の維持費が大幅に安くなり、お財布が潤う
  2. 引っ越し代がかからず節約になる
  3. まとまったお金が必要になったとき、リースバック契約を結んでおけば、一括でお金   が手に入るのでとても便利
  4. 引っ越しをしないので、元々住んでいた地域を維持できる。リースバックをしたこと   がバレないので、詮索される心配がない。

 

このようにメリットはかなり多く、すぐにでも契約したいという方もいらっしゃるのではないでしょうか。もちろん、デメリットもあります。 例えば、住宅の次の所有者に迷惑をかける可能性がある、市場価格より安く売却できる可能性がある、などの欠点がありますが、これは後で詳しく説明します。

 

 以下は、セール・アンド・リースバック契約のひと通りの流れになります。注意点として、専門業者によっては時期がずれますが、基本的には申し込みから2週間〜1ヶ月程度でまとまったお金が手元に入ります。物件を「売る」ことが中心になります。はじめに運営会社に相談し、物件の査定を受け、その時の提示額に納得すればリースバックの売買契約を結びます。売却後はもちろん、所有権は次のオーナーに移っていきます。次のステップは「リースバック契約」です。基本的には通常の不動産会社への売却と同様に2年程度で契約が終了し、更新や再契約を行うのが一般的です。最後のタイプは「買い戻し」で、これを望まない人もいるのが現状です。マイホームを売却する際、"一定期間内に契約した金額を支払うことで、元のマイホームを買い戻すことができる "という「買戻し予約権付き」の契約を結ぶことができます。ただし、家賃を何カ月も滞納するなど、契約内容に違反した場合は、契約期間内であっても再購入権を失う可能性があります。したがって、最終的に物件を買い戻す気があるのであれば、家賃を滞納しないように、契約条件に違反しないようにしてください。

 一般的な仕組みを理解した上で、次はセール・アンド・リースバックの仕組みのメリットとデメリットを見ていきましょう。

リースバックの仕組みに潜む「長所」と「短所」

 まずは長所から見ていきましょう。リースバックを利用するにあたって、ご自身の置かれた環境や状況などを踏まえた上で、読んでくださると良いと思います。

メリット1:引っ越し費用がかからない

リースバックを利用した後は「売却した後も住み続ける」ことができます。したがって、生活環境も変わらないので、環境の変化によるストレスを軽減できます。加えて、引っ越しの費用や時間も抑えることができます。これは、引越し業者などを手配する必要もないため、費用と時間の節約にもなるという意味です。

メリット2:維持費だけでなく、様々な出費やリスクを軽減できる。

 建物の維持には固定資産税や都市計画税、修繕費など様々なコストがかかります。リースバック方式で自宅を貸し出す場合、建物の維持管理は基本的にリースバック会社が行いますので、コストを大幅に削減することができます。災害時に建物が破損したり倒壊したりして、建物の資産価値が損なわれるリスクにもさらされますのでお気をつけください。

 ただし、賃貸借契約によっては、メンテナンス費用が賃借人負担となる場合があります。契約時によくご確認ください。

メリット3:資金調達が早い

 冒頭で述べたように、セール・アンド・リースバックは、専門会社が「現金一括」で物件を買い取るため、通常の物件売却よりも資金調達に時間がかかりません。そのため、できるだけ早く資金を調達したい場合には、セール・アンド・リースバックが最適です。できるだけ早く現金を調達したい場合は、セール・アンド・リースバックがおすすめです。

メリット4:住宅ローン返済の心配がない

 住宅を購入する際、多くの人が「住宅ローン」を組みますが、返済には最長で30年、40年かかり、その間に収入が減り、事故や急病で一時的に働けなくなった場合、セール・アンド・リースバックを利用せざるを得なくなることがあります。事故や急病で一時的に働けなくなった場合、「予定通りの返済」ができなくなる可能性があります。そのため、セール・アンド・リースバックを利用した自宅の売却は、住宅ローンの不安を取り除くのに最適です。

メリット5:住み慣れた家に住み続けられる

 最大のメリットである「自宅を売却した後も住み慣れた家に住むことができる」という点も、他の人には家の様子が変わらないため、自宅を売却したことがわからないという大きなメリットがあります。家を売ったことを他人に知られたくないというお客様にとっても大きなメリットです。お子さんがいるご家庭であれば、お子さんの通学を考えて同じ地域に家を借りて住むことになりますし、元々住んでいた地域内の様々な事情を詮索されることもあり、ご近所づきあいが難しくなる可能性もあります。

 

 次は、デメリットについて説明していきます。

デメリット1:次の家主とのトラブルや維持費

 自宅を賃貸で返す場合、当然ながら自宅の「所有権」を次の売主に引き渡すことになります。ご家族やお子さん、お孫さんなどがご自宅を相続したい場合、勝手にリースバックしてしまうとトラブルになる可能性があります。リースバック契約を検討する際には、まず推定相続人と慎重に話し合う必要があります。また、場合によっては、修繕費をあなたや次の所有者が負担するかどうかでトラブルになることもあります。通常、賃貸借契約では、「賃借人の故意過失」がない限り、修繕費用は賃貸人が負担するのが普通です。

 しかし、セール・アンド・リースバック契約では、売却後も前所有者が住宅に住み続けるため、住宅内の設備の不具合などの問題を発見することが難しくなる。そのため、基本的にはすべてのケースで、リースバック契約書には、"特約による修繕費用は賃借人(元所有者)が負担する "と規定されます。

デメリット2:住宅を買い戻すには金額が高すぎる。

 多くの場合、住宅所有者は当初から住宅の買い戻しを計画していたが、買い戻し価格が想像以上に高額であったため、買い戻しができない。一般的に、住宅は「販売価格の1.1倍から1.3倍」で買い戻されるため、何の計画性もなくリースバック契約を結んだ場合、住宅の買い戻しは非常に難しくなる。つまり、現所有者が設定した買い取り価格を支払うことができなければ、「賃貸借契約」を締結し、家賃を支払い続けなければならなくなるのです。

デメリット3:そもそもリースバック契約が結べない。

 まず、リースバック契約は「契約が成立しない」ことがあり、契約を申し込んでもリースバック委員会に却下され、リースバック契約を結ぶことができません。この場合、買取価格は「住宅ローンの残債以下」になる可能性が高いです。なお、現在の住宅ローンを完済することができないため、融資を行っている金融機関を免責することはできません。

まとめと結論

 今回は、リースバック制度についてかなり詳しくご説明させていただきましたが、実際のところはどうなのでしょうか。メリット・デメリットを踏まえつつ、各プロバイダーを比較し、ご自身に合った契約を見つけていただければ幸いです。リースバック自体はここ数年で一気に広まったものなので、周囲でリースバック契約を結んでいる人を探すのは簡単ではありません。そのため、納得のいく契約ができるように、ぜひいろいろと調べて、情報をたくさん持っておいていただきたいと思います。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。